ビルの屋上は、太陽光や雨水の影響で損傷を受けやすい場所です。そのため、状況にあった定期的な補修や防水工事を行うことが不可欠です。もしメンテナンスを怠ると、雨水が建物内に侵入し、屋上だけでなくビル全体に被害が及ぶ可能性があります。
雨が降った後、学校やマンションの屋上に水たまりが残っているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。ビルの屋上は、一軒家の勾配のある屋根とは異なり、平らな陸屋根になっているので雨水が溜まりやすくなっています。そのため防水層を設けて建物内部への水の浸入を防ぐことが必要です。なお、防水処理は屋根だけでなく、開放廊下、外階段などもる場所にも必要です。これらの場所に防水処理を施さないと、水が簡単に建物内に浸入し、建物の老朽化を早めてしまう恐れがあります。
屋上のひび割れから雨水が建物内に侵入すると、コンクリートにひびが入ったり鉄筋が腐食したり、天井からの雨漏りやシミが発生するなど、建物の劣化が進行します。定期的なメンテナンスを怠ると、後々の改修費用が高くなる可能性があるため、定期的な防水工事が必要です。
主な屋上防水の種類
- シート防水
シート防水は、シート状の防水材を屋上やバルコニーなどに敷き詰める方法です。施工が比較的簡単で、耐久性があり、定期的なメンテナンスがしやすいのが特徴です。雨水の浸入を防ぎ、建物の劣化を防ぎます。
- ウレタン防水
ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する方法です。複雑な形状の屋上やバルコニーにも適応でき、継ぎ目がないため高い防水性があります。耐久性もあり、定期的なメンテナンスで長持ちします。
- FRP防水
FRP防水は、繊維強化プラスチックを用いた防水方法で、高い耐久性と防水性が特徴です。軽量で強度があり、複雑な形状にも適応可能。主に屋上やバルコニー、ベランダに使用され、長期的な防水効果が期待できます。
- アスファルト防水
アスファルト防水は、アスファルトを加熱して塗布する防水方法です。耐水性と耐久性が高く、屋上や地下室に適しています。施工後は強固な防水層を形成し、長期間の保護が可能です。
ビルごとに屋上の仕様や周辺環境が異なるため、どの防水方法が最適か一概には決められません。資産状況を考慮しながら各防水方法を比較し、適切な選択をする必要があります。日常的にビルの状態を把握し、事前に工法と予算を準備しておくことが重要なのです。
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